2018年08月07日

地域の力

 地方自治体の行政課題は、非常に多岐に渡り、またその時々の社会情勢によって目まぐるしく変遷します。御所市が抱えている様々なハード事業もそうですが、長いスパンで20年先や50年先を見据えて、多様な課題と対峙していかなければなりません。今後の日本社会を見据えたとき、政府も大きな課題として捉えている「社会保障の問題」、今までのデータが参考にならない異常気象等による「自然災害対策」。この2つも大きな課題になると思います。
 高齢化、高度医療の発達による医療費増加。世界中で前例のないスピードで進む人口減少、高齢者を支える現役世代が人口に占める率も低下。これらに伴う社会保障の制度疲労は避けられない状態です。それを回避する方法は、市民のみなさんに元気で長生きしていただくこと。公のサービスを補完する「町ぐるみで支える」システムを確立させることだと思います。
 自然災害対策については、水防や治山等で一定カバーすることも大切ですが、「町ぐるみ」での防災や被災後のフォローが重要になってきます。いずれも公の動きを補完する「町ぐるみ」のコミュニティが大きな力を発揮します。
 これからは地域の課題に行政と地域が一体となって取り組んでいかなければなりません。「行政と地域の阿吽の呼吸」がそれらを進める力になると考えています。地域と行政が新しい価値観を共有し、密接なパートナーとなって、様々な課題に立ち向かっていかなければならない時代になってきていることを改めて感じています。

 先の戦争から73年の歳月が過ぎました。広島の被爆者の平均年齢は82歳を超えています。戦争の悲惨さを実体験として語り継ぐ人は年々減少し、広島市では小学校で「平和教育」として語り継がれています。
 歴史を語り継ぐことは、地域づくりの基盤であり、住民の誇りに繋がる大切な作業です。ほんの50年ぐらい前までは、町の歴史はそれぞれ家庭の団欒の中で、世代を超えて日常として語り継がれていたように思います。私は、社会情勢の変化によってこの習慣が影を潜めてきたことが、東京一極集中や地域間格差が広がった大きな要因だと思っています。家庭や地域で大人たちが少し大袈裟に自分たちの地域の素晴らしさを子供たちに伝えることが、地域を誇りに思い大切にする想いに繋がると考えています。家庭や地域の「歴史を語り継ぐ」ことを大切にしていきたいと思います。

posted by 東川 裕 at 13:08| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月17日

災害のお見舞いを申し上げます

 西日本を中心に平成最悪の豪雨災害となった「平成30年7月豪雨」。200名を超える方がお亡くなりになり、未だに多くの方が行方不明のままです。亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りし、一日も早い復興を願うばかりです。
 6月の「大阪府北部地震」、豪雨災害の復旧や片付けを妨げる記録的な酷暑。地球はどうなっているんだと考えてしまいます。
 もし、あの地震が御所市の直下で発生していたら、あの線状降水帯が御所市付近で停滞していたら、そう考えると大きな恐怖を感じます。そして、それはいつ私たちの身に起こってもおかしくないことなのです。被災地に心を寄せると同時に、我が事として「その時」のシミュレーションをしておかなければなりません。いざという時にどのように行動したらいいのか。ハザードマップや避難場所を確認し、日頃から家族で話し合っておくことも大切です。ただ、マニュアルに頼りすぎることは時として危険な場合もあります。決して過信せず、正確な情報を収集しながらその時々の状況に臨機応変に対応し、まず、自分の命は自分で守る(自助)ことを心がけてください。その上で隣近所の状況、特に避難困難者の有無もふまえた上で声掛けを行い、地域で助け合う(共助)ことも大切です。もちろん行政として、市役所は可能な限りの総力を結集して市民のみなさんを守る(公助)ことをお約束します。

posted by 東川 裕 at 10:41| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月03日

6月議会が終了しました

 6月議会が終了しました。年度が変わり、新しい議員の方々も加わって初めての議会でした。厳しい問題提起もたくさんありました。開陳された提案、要望、また、私をはじめ理事者側の発言内容を改めてチェックし、確実に対応していこうと思います。5大事業をはじめとするさまざまな懸案事項について、次年度への予算計上も含め、これから12月議会までがひとつの大きな山場になってくることは間違いありません。より具体的な方策やスケジュールを明確にし、事案が前向きに進んでいることを「見える化」していかなければなりません。今まで以上のスピード感と、慎重さが求められています。より横断型で、一体感を持って、「御所市としての最善」を決定していく作業となります。多くの意見や知恵、情報を集約し、意思決定の会議を何度も重ねることになるでしょう。特に慌ただしい期間になりそうです。そんな時こそ集中して「真剣」に「本気」で取り組むことが求められます。御所実業高校ラグビー部竹田監督に教わった言葉「真剣だと知恵が出る。中途半端だと愚痴が出る。いい加減だと言い訳ばかり」「本気ならたいていのことはできる。本気でするから面白い。本気でしていたら誰かが助けてくれる」を実践していきたいと思います。

 先日、市内のNPO法人のみなさんと名古屋市有松地区に重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)の視察に行きました。有松地区は平成28年度に重伝建に指定された伝統産業「有松絞り」が有名な東海道沿いの地域です。無電柱化で美しく整えられたまちなみには重厚な町家が軒を連ね、町の風格と誇りが感じられました。「有松まちづくりの会」の顧問の方から、重伝建に認定されるまでのご苦労や助言等をお伺いしましたが、住人の方自身が自分の町を誇りに思い、一致団結する重要性を痛感しました。
 本市ではNPO法人のみなさんとともに、近世の佇まいが残る「御所まち」の重伝建指定を目指しています。「御所まち」に限らず御所市の魅力を対外的にPRし、多くの方に訪れていただくことはもちろん大切ですが、それ以上に住人の方々が自分の地域に誇りを持つことの大切さを広めていきたいと考えています。
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posted by 東川 裕 at 18:03| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月14日

在職10年

 平成20年6月に私が御所市長に就任してから、ものすごいスピードで10年の歳月が過ぎ去りました。この間、多くの方々に支えていただきながら何とか進んでこられたこと、感謝の気持ちでいっぱいです。絶対命題の「財政再建」からはじまり、本当にさまざまなことがありました。「新しい御所市に向かって大きな実績を残せた」とは決して思っていません。数々のご批判、激励、お叱り、ご期待をまっすぐに受け止め、在任期間を精一杯務めさせていただこうと、改めて身を引き締めております。更なる叱咤激励の程お願い申し上げます。

 第88回全国市長会総会に出席しました。全国の市区長が集い、さまざまな提言を決議して政府に要望するのが大きな目的です。今年は新たに宮城県相馬市長が会長に選任され、東日本大震災からの復興や原子力問題、防災対策の充実、地方創生や分権型社会の推進、税財源の充実、子ども・子育て問題、小中学校の施設整備、選挙制度改革等を中心とした課題が決議され、地方が抱える諸問題についてさまざまな提言がなされました。また、「ネクストステージに向けた都市自治体の税財政のあり方に関する特別提言」も採択されました。「ネクストステージ」とは、わが国がかつて経験したことのない急激な超高齢・人口減少社会のことで、この問題に起因するさまざまな課題に関して税財源の切り口から改革を提言しています。本市のみならず、日本中の地方が抱える最も大きな問題であり、今後もあらゆる側面から議論が展開されることが予想されます。

 御所市として、この機会に特に昨年の台風で被害を受けた葛城山の復旧等について国会議員の方々に要望をしてまいりました。現在、国では「森林環境税」の準備が進められています。全国民を対象に一律の税を徴収し、森林の環境や産業、治山といった課題を解決する財源に充てる予定です。個人的には、徴収の仕組みづくりは進んでいるものの、どのように解決するかという税の使い方の準備がうまく進んでいないように感じています。現在、日本中の山林は林業の衰退から、手付かずの山林が増え、「山が弱っている」状況にあり、局地的な集中豪雨などに見舞われれば、大きな災害につながりかねません。環境保全、治山などの山林整備、災害対策はもちろん、健康やスポーツ、レジャーでも山林を活用すべきと考えています。自然豊かな金剛山や葛城山等、山々を抱える自治体としてしっかりと訴えていきたいと思います。

posted by 東川 裕 at 15:25| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月28日

正直こそが常に最高の徳目

 最近、マスコミで毎日のように学生アメリカンフットボールのタックル問題が取り上げられています。個人的な話で恐縮ですが、被害を受けたのが私の学生時代のクラブであり、記者会見していた小野ディレクターとは、2人で学生コーチをしていた同期の友人ということもあって、ずっと注目していました。初めてあのタックルシーンを見た時は、自分の経験の範疇では理解できない、想像を超えた信じられない光景を見たようで、強い憤りを抑えられませんでした。同時に学生時代に目標とし、リスペクトしていたチームの変貌した姿に大きなショックを覚えました。
 冷静に今回の騒動を振り返った時、「ハラスメント」の問題とともに「危機管理」の重要性を改めて強く感じます。学生達の潔い立派な会見、思いやる心を持った会見が、大人としての監督・コーチのまずい会見をさらに際立たせました。一昔前と違い、マスコミやSNSの拡散が大きく影響したことで、今回のようにその対応次第では社会を巻き込んだ議論に発展します。

 今回の騒動から、危機管理について感じるのは、まず何よりもスピード感の重要性です。N大学の異常とも言えるスピード感の無さには、何か他の大きな力を感じずにはいられません。全てが後手に回ることで騒動がより大きいものになり、事態を悪く悪く展開させました。
 2つ目は時系列に沿って起こったことを明確に整理できていないということ。これが選手と監督・コーチの会見の大きな違いであり、説得力の優劣に大きくつながっています。
 そして最後は何といっても「正直、誠実であるか」ということだと思います。その場を何とか凌ごうとか、時にはこんな対応も必要とうそぶかない。難しいことですが、追い込まれた苦しい時こそとことん正直、誠実であるということです。人生訓のようで、私自身もなかなか体現できませんが、いつも自分に言い聞かせています。
 私が市長になる時、前述の小野君が送ってくれたメールを市長室の机に常に貼ってあります。その一節に「Honesty is always the best policy. 正直こそが常に最高の徳目」とあります。いろんな場面で進むべき方向を示してくれる言葉です。

posted by 東川 裕 at 17:01| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする